« かっぱ | トップページ | なでしこジャパン2位で決勝Tへ »

ともかづき

Photo 色鉛筆画、

 ともかづき(昔話)

ある年の秋の事、しけが続いて、もう七日も海にもぐっていません。

「困ったわ、このままでは、ごはんを買うお金がなくなってしまう」

そこでみよは、家族が止めるのも聞かずに、しけのおさまりきらない海へと

小船を出したのです。

しかし、いくら海にもぐっても、アワビもサザエも見つかりません。

そこで、いつもと違う場所へもぐっていくと、海草の間から、おばあさん

の海女が大きなアワビをかかえて現れました。

「おや、こんな日にもぐるなんて、えらい娘さんだね。

 さあ、このアワビをあげるから、遠慮しないで、もっておゆき」と、言ったのです。

(まあ、なんて親切な海女さんだろう)

みよは喜んで、そのアワビを手で受け取りました。

そのとたん、おばあさんはニヤリと笑い、

「ああ、やっと身代わりが来た。これで成仏できるよ」

と、みよの手首を力一杯つかみ、みよを海の底へと引っ張ったのです。

「あーっ、しまった!ともかづきだ!」

みよは必死でもがきましたが、そのまま海の底へと沈んでしまいました。

このともかづきは、海で死んだ海女の幽霊で、自分の身代わりになる海女を

作らないと、いつまでも成仏できないといいます。

そして今でもこの海では、死んでともかづきになったみよが、自分の身代わり

になる海女が来るのを待っているということです。

● トモ→同一の、

  カヅク→潜水すること、

  カヅキ→海人

  自分そっくりの身なりの人がいるということになります。

  誘いに乗ってしまうと、命が奪われる。

  後ろ手にしてアワビを貰えば良いという。

  ところが、蚊帳のようなものを被せられ、鑿(ノミ)で破って助かったケースもある。

  ともかづきに遭った海女はそれ以降、ほとんど海に潜る仕事はしない。

  その話を聞いただけの近所の村の海女ですら、日持ちといって2~3日は

    海に潜らないほど、海女たちはともかづきを恐れたという。

 ※ 実際には過酷な長時間の海中作業であり、

    医学的な体の変調の始まりなのかも知れません?。

|

« かっぱ | トップページ | なでしこジャパン2位で決勝Tへ »

趣味」カテゴリの記事